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2008年12月

2008年12月29日 (月)

Vol.8 タイルと織物

突然ですが、こちら、なんだと思いますか??086_2

答え「キリム」という、トルコやイラン、アフガニスタンなど中近東の遊牧民たちが紡いで染めた織物なんです。歴史は絨毯よりも古いとか!

写真の図柄は、ぼちっとある台形が彼らの住居、黄土色は草原を表しているそうです。

オレンジ色のあたたかな夕日の光に染められた草原のイメージでしょうか・・・想像がふくらみます。

そして、見て頂きたい本日のタイルはこちら

086_3

こちらは、日生劇場(東京都千代田区)エントラス床面のモザイクです。

写真だとわかりづらいかもですが、モザイクは細かくカットされておらず、ちょっと不器用な感じでタイルが組み合わされています。

しかししかし。「実は美的感性と技量の裏打ちが必要なのはこのような仕事。一見ラフに見える、技術的な『揺らぎ』さえも表情として活かす」

うーん、なるほど前回の「キモノなタテモノ」でご紹介した、「テッセラの表情そのものがモザイクの醍醐味」とは、こういうことなんでしょうねえ。

織物「キリム」、「モザイクタイル」も、1本の糸・1枚のタイルでは表すことの出来ないもの、いくつもの糸やタイルを、時間をかけて人の手で組み合わせてはじめて出現する風景。

「限定された素材で、どのような空間、表情を表現し定着して行くか。可能性は尽きることは無い。」

2008年も終わり間近になりました。皆様、よい新年をお迎えください。

本日のブログ:2008年6月号「タイルの本」TILE BY TILE4「モザイクタイルと織物」 より抜粋・カッコ内は全て引用

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2008年12月22日 (月)

vol.7 キモノなタテモノ

まずは、この圧巻のガラスモザイクの天井をご覧ください084_2

オレンジ黄色ベースで、温かみもあって、見ているとなんだかワクワクしてくるような元気の出るようなほんとうに素敵な天井ですよね・・・

こちらは東京の日本橋にある近三ビルという建物です。

本日は2008年4月号からの記事をピックアップ。4月号の表紙になっているのもこの近三ビルです。

ところが、このビル、内装はこんな目の覚めるような鮮やかな色彩なんですが、

外観は意外にもこんな感じなんですね~084_3

四角くて、窓がバーッとあって。装飾らしいものは一切なし。

このコントラストは何?そして、あのモザイクは何を描いている??と、記事の執筆者は考えたんです。そして行き着いた、こんな気づき

「布地の柄みたいだなあと思って気がついた。もともと近三ビルは森五商店の東京支店として建てられたもので、森五商店は近江の呉服屋である。補修前の外壁は黒褐色。そして内側に黄色とオレンジの天井。これは着物ではないのか。渋い色の着物の内側に華やかな裏地を付けた着物というのがデザインコンセプトなのではないだろうか。」

これを読んだときは、「へえ~~~~~」と感じ入ってしまいました。

着物を建物で表現したなんて、なんて粋なんでしょう

さらに執筆者は、この天井から、モザイクの魅力を語っています。

曰く、モザイクはテッセラ(モザイクに使われる材料の一片)を組み合わせて表現するもので、その表現は絵画的なデザインの楽しさ美しさだけでなく、そのテッセラの様子そのものがモザイクの醍醐味になる、ということ。

「モザイクにはモザイクにしか表せない世界がある」。

すごく、モザイクに対する愛が伝わってきますよねー。

モザイクの作品を見る姿勢がしゃんとする気持ちです。

本日のブログ:2008年4月号「タイルの本」モザイク建築ラビリントス①「近三ビル―テッセラの愉悦」モザイク作家・喜井豊治 より抜粋・カッコ内は全て引用

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2008年12月13日 (土)

Vol.6 「ご趣味は?」「タイルモザイクです!」

「趣味は?」「好きなことは?」「最近はまっていることは?」

こんな質問に、あなたはどう答えますかタイルモザイクです」なんて答え、ちょっと洒落てますよね。

今日はタイルの本2008年3月号に特集された、タイルモザイク教室に関する取り組みをご紹介します。

まずは、こちら、ご覧ください。083

かわいいモザイク作品が並んでいますね。

これは、神奈川県にある知的障害・自閉症児者の教育支援施設・弘済学園の生徒さんたちが「創作活動」の一環として作っている20cm角のモザイク作品なんです。

この学園では、「ぼくにもできる展」という展示会を開催し、タイルモザイクも含めた創作活動によって出来た作品の展示販売を行っているそうです。

学園でのタイルモザイクへの取り組みは、なんと30年の歴史があるそうですよ

木工や織物という作業にすすむ前の準備段階として、集中力や表現力を育む目的で始められたようです。

タイルの材料調達には、地元のタイル屋さんも一役かっているとか。

同じく生徒さんの作品です(コースターと文箱)色合いが良いですね083_3 083_2

もうひとつ紹介されている取り組みは、東京都タイル技能士会が係わる「タイルモザイク教室」です。

こちらでは、「人づくり・ものづくりフェア東京」というイベントの中で行われたモザイク教室と、タイル技能士会が2003年から協力している都内小学校でのモザイク教室のもようを伝えています。

教室の様子と小学生の作品083_4 083_5

教室に参加した小学生に、こんな誌的な感想が・・・「タイルづくりはとても楽しかったです。くいきりでタイルを切るのにはとても力がいることを知りました。家に帰ったらタイルのはへんがふくについていました。そのきれいなはへんは、私のたからばこに入っています。ありがとうございました。」(以上カッコ内本文より引用)

どんな人にとっても、自分の手・目・耳など自分に備わっている機能を使って、「なにかを作る」という作業は、とても楽しいものだと思います。

満足感も得られるし、さらにそれを人に喜んでもらう喜び、ということにもつながっていきますよね。

あと、「脳トレ」とか、脳の機能を活性化させるドリルとかゲームとか流行りましたけど、モザイクタイル張りの作業って、結構細かい手作業なので、そんな効果もあると思うんですよね

タイルって、なかなか馴染みがないものですけど、こういう教室などの活動を通して、広がっていけばいいですね~。地域のタイル職人さん、ガンバッテ

本日のブログ:2008年3月号『タイルの本』「特集 楽しい!タイルモザイク教室 ●躍動感あふれるタイルモザイクの作品づくり「ぼくにもできる展」 ●子どもたちの感動をモザイクにのせて!「人づくり・ものづくりフェア東京」」より抜粋・引用

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2008年12月 3日 (水)

Vol.5 東北・猪苗代のヴィクトリアンタイル

前回のヴィクトリアンタイルに続きまして、今回はなんと日本のヴィクトリアンタイル建築をご紹介します

その名も「天鏡閣(テンキョウカク)」0808

1908年(明治41年)に有栖川宮威仁親王(アリスガワノミヤタケヒトシンノウ)が福島県の猪苗代に建てた別荘でございます

明治の洋館ですね。写真では見えにくいですが、煙突がたくさんついているんです。

煙突・・・つまり、暖炉がそれだけたくさんあるってことなんですね~。

雪も多く、寒い東北ですものね。26コもの暖炉があるらしいです。

それで、ヴィクトリアンタイルが多く用いられたのが、この暖炉の装飾。0808_2 0808_3

←こんな感じです。

こんな素敵なタイルの数々が、暖炉に華を添えています。0808_4 0808_5 0808_6

いやあ、ステキですねえ・・・生活必需品をうつくしく装飾し、生活空間の豊かさを楽しむ、施主のそんな人柄がうかがえますね。

イギリス・ヴィクトリア朝(1837~1901年)に流行したヴィクトリアン・タイル。日本では明治30~40年代の洋館に使われていたそうです。

「天鏡閣はその質・量からみて、日本におけるヴィクトリアン・タイルの一大宝庫といえよう。」(以上カッコ内本文より引用)

「一大宝庫」が、東京じゃなくて、猪苗代にある、っていうのも良いですよね。

スキー・スノボのウィンタースポーツがてら、ぜひ見学に行ってみてください

本日のブログ:2008年8号『タイルの本』新タイル建築探訪⑧「天鏡閣 ヴィクトリアンタイルの一大宝庫/大阪歴史博物館学芸員 酒井一光氏」より抜粋・引用

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