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2009年1月

2009年1月30日 (金)

生活と芸術-アーツ&クラフツ展に行って来ました♪

只今、東京・上野の東京都美術館で開催中「生活と芸術-アーツ&クラフツ展~ウィリアム・モリスから民芸まで」(~4月5日まで)に先日行ってきました。

平日に行きましたが、老若男女、なかなかの人だかり人気を物語っていますね

ウィリアム・モリス(1834-96)は、ヴィクトリアン時代のイギリスに生きて、生活の中の美を提唱し、産業革命によって工業化と大量生産が進むなか、デザインの美しさ・手仕事の美しさを追求しました。

彼のその活動は、アーツ&クラフツ運動としてイギリスに、ヨーロッパに、そして日本に広がっていきます。

植物や果物の、丸みを帯びたパターンが繰り返される美しいデザインの壁紙カーテン、手織りのタペストリーステンドグラス家具食器、刺繍の施されたベットカバークッションカバー、本の装丁に飾り文字、そして、タイル

展示品の中のタイルの数自体は少ないですが、ウィリアム・モリスのデザインとアーツ&クラフツ運動が、ヴィクトリアン・タイルの発展とデザイン性に与えた大きな影響を、色々なものたちを通して感じることができます。

「日本の近代タイルのルーツは、輸入されてきたヴィクトリアン・タイルにある」という話も聞きますから、ヴィクトリアン・タイルなしに日本のタイルは語れない。そして、アーツ&クラフツ運動ウィリアム・モリスなしに、ヴィクトリアン・タイルは語れない。と言ったところでしょうか

日本では、アーツ&クラフツ運動民芸運動(無名の職人の手仕事の美を讃え、日常生活の美を追求する運動。柳宗悦など。)として広がっていきます。

民芸運動の美の集大成ともいえる、「三国荘」の再現は必見です。暖炉のタイルがステキでした

ところで、以前このブログでも触れました、加瀬亮さんが左官屋を演じる連続ドラマ「ありふれた奇跡」(フジ)の第4話の放送が、1/29(木)夜10時~ありました。

加瀬さん演じる田崎くんの部屋が昨日映し出されたんですが、なんと、ドアや壁がウィリアム・モリスの壁紙デザインで埋めつくされていました

田崎くんは、何でも「800年間支配されていたアイルランドに惹かれる」と言うことで、本棚にはケルト文化に関する本が並び、アイリッシュダンスをヒロインの仲間由紀恵さんと踊るシーンも

ドラマの主題歌を歌うのがアイルランドのエンヤさんという、「アイルランド」繋がりも面白いけれど、まさに民芸運動で言うところの「無名の職人」左官屋である田崎さんが、民芸運動のルーツであるアーツ&クラフツ運動ウィリアム・モリスをスキだ、というところにロマンを感じたのでした

ブログ内の「ヴィクトリアン・タイル」に関する記事は・・・

vol.4 イギリス・タイル紀行

vol.5 東北・猪苗代湖のヴィクトリアンタイル 

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2009年1月26日 (月)

vol.12 やきもののかみさま?!

日本にたくさんある神社や寺院。歴史あるものも多く、神社や寺院巡りが好きな方も、結構いらっしゃいますよね。

仏像好きと言えばみうらじゅんさんですね。「阿修羅ファン倶楽部」が記憶に新しいです。

・・・ちょっと話がズレましたが、今日は、「やきもののかみさま」を祀っているという神社の記事をご紹介します。

「やきもののかみさま」を祀るなら、その場所は、やっぱり焼き物が有名な瀬戸とか、備前、有田・・・

と思いきや、なんと、大阪にあるんです。

087 こちらがその神社。大阪市にある「火防(ヒブセ)陶器神社」と言って、「やきもののかみさま」とは具体的には土の神「大陶祗神(オオスエツチノカミ)」と、火を司る神「迦具突智神(カグツチノカミ」が祀ってあるそうです。

そうですよね、「やきもの」と言えば、。ナツトク。

やきものの神社だけあって、陶器のお皿が飾ってあります。

しかし、なぜ大阪にと言うと。この地域は「瀬戸物町」と呼ばれ、「窯元のまちではないが、西日本の陶磁器やタイルの流通拠点として隆盛を極めていた土地なのだ。」

商人のまち・大阪ですね。ここに集められた陶磁器が、東京のほうにも運ばれてきていたんでしょうか

でも、実はこの神社、戦火で焼けた後、埋め立てという憂き目に遭い、昭和46年(1971年)に現在の社殿が建てられた、建築的には新しいものなんだそう。

中もスゴイ「神様に捧げられた芸術作品」である陶板がぎっしりで、「陶板の小宇宙」という小見出しを著者はつけています。

そして、お賽銭箱もタイル張り 0874_2 0873

でも、考えてみれば、タイルはイスラム圏で発達して、イスラム寺院を飾ったわけですし。

日本でも塼(セン。中国語でレンガ等の総称)や瓦が使われ始めたのは6世紀後半の仏教寺院の建設からだとの事ですから、「やきもの」と「宗教」の繋がりは深く、濃いとも言えますね~。

本日のブログ:2008年7月号『タイルの本』「新タイル建築探訪⑦ 火防陶器神社 神様に捧げられた陶板 大阪歴史博物館学芸員・酒井一光氏」より抜粋・引用

※『世界のタイル 日本のタイル』(2000.世界のタイル博物館 編、INAX出版)も参考にしました。 

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2009年1月20日 (火)

Vol.11 白いタイルの美術館

081_3 今日は、ちょうど1年前の2008年1月号(創刊号ですの記事から、白いタイルが印象的な、東京は品川の原美術館をご紹介します

もともとは実業家の自邸として、昭和13年(1938年)に建てられたものだそうです。

「美術館」として開館したのは1979年とのこと。

こんな感じで、白いタイルに覆われた、ステキな美術館なんです

この写真の撮影日は曇り空の日だったのでしょうか。

背景が曇り空でも味がありますが、青い空も似合いそう

白いタイルって、ちょっと「清潔感がありすぎ」になりそうなイメージもあるんですが、この美術館の白いタイル張りは、なんだか味わい深いですよね。

そのヒミツは・・・・張られているタイルのアップ0812ご覧ください。

とそろった規格品のタイルではなく、少しずつ色味の違う、それぞれのタイルが微妙にブレて貼られることによって、たてもの全体の美しい表情があらわれる。」微妙なズレやゆらぎが、味わい深さというか、あたたかさを演出しているんですね~

ちなみにこちらの美術館、中庭も素敵でですね、中庭に展示されている、これまた素敵なタイルの作品があります。

「空想の万能薬」という、想像力かきたてられる作品名。この号の表紙にもなっていますので、こちらで見てみてください。

0813_2美術館って、はモチロンのこと、常設展が面白かったり、あとは併設のカフェやミュージアムショップなどなどが各美術館の工夫と個性があって、一日中楽しめる場所ですよね。

にも、中庭に面したカフェと、雰囲気ありそなミュージアムショップ、揃ってますよ~

←ミュージアムショップを外から覗いた風景。

どこかヨーロッパの美術館を訪れている。そんな錯覚に陥るが、品川の駅からも歩いて行ける距離にある、美しく味わい豊かな美術館である。」

中にある展示物も、外観も、カフェもショップも、美術館の空間まるごと楽しめそうですね

本日のブログ:2008年1月号『タイルの本』「タイルのある風景1 原美術館」より抜粋・引用

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2009年1月17日 (土)

左官職人とタイル職人

知人と『タイルの本』の話をしていたときに言われました。

「タイル職人って左官職人と違うの??」

私も職人事情()はよくわからず申し訳ないのですが、むかし、タイルは左官仕事の範囲だったみたいです。

昭和30年代に、どうやら「タイル業」として職種が分離したらしい。

「タイル」は、「左官」から枝分かれしたっていう感じですかね。親戚業種、みたいなものでしょうかね。

先日発刊になった2009年1月号に、INAXミュージアム(愛知県常滑市)での企画展のメインとして、左官職人の久住有生氏が復元したモザイク壁画の展示があるとの記事がありました。

不景気で、タイル業界も厳しい時代、タイル職人も多能工化しないとという意見がちらほらと『タイルの本』等々で見られたりして

いやいや、やっぱり、「タイル屋の張るタイルはやっぱり綺麗だな。さすがだな。」と言われる技術を磨かないとという意見も、ちらほらと『タイルの本』等々で見られたりもして

なんにしろ、日本のタイル、無くならないで、素敵なタイル空間をつくり継いでいって欲しいものです。よね。

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2009年1月13日 (火)

Vol.10 タイルのいえin奄美

「この冬一番の寒さ!」なんて声が、毎日のようにテレビのお天気コーナーで聞かれる季節になってきましたね。サムイサムイ

こんなときに思い描く、憧れの場所と言えば・・・

やっぱり南国ですよね~

今日は、雄大な自然が残る南国奄美大島にある「タイルのいえ」を特集した記事のご紹介です。

 ペンションふうのお洒落な白いいえ

088_2 こちらは、奄美のタイル職人、三腰さんの住宅です。

三腰さんは、この道40年の大ベテラン。

「60歳になったらタイル施工の最前線からは身を引いて、奄美の紺碧の海の見える渚に内外装をタイルで埋めつくした家を建て、自給自足で悠々自適な生活をする」夢を叶えて建てられたのが、こちらのステキないえです。

外装は白の全面タイル張り。内装もタイルづくしです・・・088_2_2

しかも、なんとバリアフリー設計。

雑誌のスキャン画像なので、あまり綺麗にわからないんですが、色使いも、全体的にとても開放的です。

奄美の碧い海と空に映えそうな、すてきな白いタイルのいえです。

 和風でシック、モダンな現代建築

088_3 こちらは、三腰さんがタイル施工を手がけたO邸。

シックでモダンで、「白いいえ」とはまた違った味わいがありますよねえ

088_4 ←これは、中庭の壁。「石積調ボーダータイル」というのを使って、和の雰囲気を出しているんだって。

しかも、(またまた、このスキャン画像ではよくわからないんですが)上から水が流れていて、夜にはライトアップされるとか。

088_4_2 ←こちらはテラス。

階段とテラスに使用されている、やさしいピンクベージュのような色合いのタイルは、玄関や中庭、居室の一部床・壁にも使われていて「建物全体に通底する美しいトーンを奏でて」います。

タイルのいえin奄美、いかがですか

先日、本屋でカーサブルータスをパラパラ見ました。

『最強・最新!住宅案内2009』とあって、さてタイルはどれ位使われているかしら・・・と思って見てみたんですが。

ほとんど、ない。いや、全くなーい(立ち読みなので断言出来ませんが。)

奄美の三腰さん。「こうした住まいづくりがユーザーから求められるようになると、タイルの出番ももっと広がってくると思うのですが・・・」

本日のブログ:2008年8月号『タイルの本』「巻頭カラー特集 奄美大島のタイルづくしの住まい-南海の離島で奮闘するタイル屋さんの仕事から【三腰邸】【O邸】」より抜粋・引用

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2009年1月 9日 (金)

加瀬亮の左官屋

普段はなかなかテレビには出演しない加瀬亮さん、私大ファンなんですが、今期の連ドラ「ありふれた奇跡」(フジテレビ、木曜夜10時~)に仲間由紀恵さんと主演しています。

第一話の放送が昨日(1/8)だったので、かなり楽しみに見ました。

それで、加瀬さん演じる男性(田崎さんという名前)の職業が、なんと左官職人なんです

建設中のビルにゴンドラで登っていくシーン、足場に立ってモルタルみたいのを塗っているシーン、事務所で車に「モルタル」と書いてある袋を積み込むシーンなどなどから、「職業は何なの?もしやタイル職人?」と思ったのですが、左官屋さんでした。

昨日は面白いシーンがあって、田崎さんは左官職人であるおじいちゃんに弟子入りしているみたいなのですが、親方であるおじいちゃんには内緒で、漆喰の左官仕事を見学に行きます。

おじいちゃんに結局バレちゃうんですが、すごく怒られるんですねー。

「お前はモルタルの仕事がしっかり出来てれば良いんだ。漆喰なんかじゃ食っていけないんだ」みたいな感じで、おじいちゃん、漆喰職人に敵意むき出し、みたいな。

これからドラマの中で、こんなような「左官の仕事ぶり」がどれくらい見られるのか、ちょっと楽しみです

職人モノの漫画やドラマって結構ありますが、左官やタイル工をテーマにした漫画・ドラマ・映画・本などはあるんですかね

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2009年1月 5日 (月)

Vol.9 ヒートアイランドにクールアイランドタイル★

真冬のさ中に季節感のないタイトルで恐縮ですが・・・

今日は、昨今、都市で問題になっている「ヒートアイランド現象」に効くタイルとして注目度大の「クールアイランドタイル」についての記事をご紹介いたします。

そもそも、ヒートアイランド現象って何というお話ですが。

カンタンに言うと、都市というのは、道路(アスファルト)やビルに囲まれていますよね。

それで、アスファルトというのは熱の吸収率が非常に高く

直接道路に太陽が当たるだけでなく、ビルの壁面に降り注ぐ太陽熱も反射されて、なんと道路に向かい、道路に吸収されちゃいます。

そして都市の温度はさらに上昇、空調が強くなってCO2の排出量も増え・・・という悪循環をもたらす「ヒートアイランド現象。」なんです。

そこで、名古屋工業大学・岩尾教授はこのヒートアイランド対策を研究

その結果生まれたのが、クールアイランドタイルです。0810_2

「従来のタイルの太陽光反射特性としては、太陽光は路面に向かって反射され、路面を加熱しますが、クールアイランドタイルでは、入射する太陽光はタイル表面に形成された反射角で天空(宇宙)に向けて反射されます。」

太陽光を道路に反射するんではなく、天空に向かって反射する。天空に向かって反射できるよう、タイル表面はギザギザの波形になっており、しかも、そのギザギザ具合は、「日本の様々な日照条件の中で最適な効果が得られるように設計されている」んだって~

すごい

ちなみに見た目はこんな感じ。0810

こちらでもっと綺麗な画像が見られます。)

この画期的な「クールアイランドタイル」は、いち企業がその技術を独占するのではなく、地場産業全体で技術を共有して欲しいとの大学側の意向があり、岐阜県のタイルの組合などに所属する計37社が集まって、「美濃焼 クールアイランドタイル」という名前で地域ブランドとして誕生したそうです。

まさかタイルが、地球の温暖化や、ヒートアイランド現象の抑制に一石を投じるとは・・・ですよね。

ジワジワと広がりを見せていけば面白いですね

本日のブログ:2008年10月号『タイルの本』「特別レポート クールアイランドタイルいよいよ始動!美濃焼クールアイランドタイル振興会会長・宮川憲太郎氏に聞く」より抜粋・カッコ内は全て引用

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