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2009年5月10日 (日)

vol.20 タイルde考古学―『タイルの本』2008年4月号より

タイル考古学とは、「タイルを分類・編年することで遺跡や建造物の年代決定、文化や社会の変化をも解明できる」学問のこと。

日本のタイル考古学の大きな発展に寄与したのが、2003年兵庫県・淡路島の「珉平焼窯跡(みんぺいやきがまあと)」(賀集珉平[がしゅう・みんぺい]が江戸時代後期から始め、1885年[明治18年]からは淡陶社[だんとうしゃ]に引き継がれた窯。明治時代にタイル生産を始めた。)おいて発掘されたタイルたちだそうです。

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写真の色とりどりのタイルを見ていると、なんだかワクワクしますよね

ここで膨大な出土物が発見されたおかげで、分類と編年が進んだそうです。ちなみに、編年に大きな役割を果たすのは、なんだと思いますか??

タイルのもよう?カタチ?・・・いやいや、実は「裏あし」が編年のキーポイントらしいですよ。「陰の立役者」ならぬ、「裏の立役者」ですね

こうして編年されたタイルが、建築物の建築年代や修理履歴を割り出すカギになる、というわけです。おもしろーい

さて、そんなタイル考古学の視点で見るとおもしろいのが、横浜の山下居留地跡なんです。

今年は横浜港開港150周年にわく横浜。

「開港以来、日本の近代化を語る上で欠かすことのできない地域である」という横浜の山下居留地跡は平成19年に発掘調査が行なわれ、ドイツのビレロイ&ボッホ社のタイルや、裏に「ENGLAND」の刻印があるタイルなどが、ドイツ系やイギリス系の商会館などから多数発見されたとのこと。

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タイルのみならず生活用品も多数出土しており、「この中でもタイルやワインボトルなどは当時日本で生産されておらず、幕末から明治期においては様々な物資がはるばる本国から運ばれ、自国系の商館や邸宅に大切に使用されたことを裏付けるものと言えよう。これらは日本の(・・・中略・・・)近代化の歩みを伝える一方、遠く離れた異国での生活に憩いを与えたタイルではなかろうか。」

本日のブログ:2008年4月号『タイルの本』「特別寄稿 タイル考古学の魅力と意義 兵庫県教育委員会文化財室/深井明比古氏」より引用・抜粋・転載

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コメント

ほんとうにイロトリドリで綺麗ですね。
先月末、こちらでも紹介された、タイル職人さんの会話劇「シュート・ザ・クロウ」を見に行かせていただいたのですが(すごく面白かった)、その劇場ロビーにタイルの展示コーナーが設けてありまして、そこで写真とよく似た色合いのアンティーク?タイルを見ることができました
手描きなんでしょうか?グッときますよね

投稿: おはな | 2009年5月12日 (火) 20時23分

「シュート・ザ・クロウ」の会場のタイル、良かったですよね~。
『タイルの本』でも何度か記事になっている(最新号はここの記事が目白押し!)、INAXライブミュージアムのなかにある「世界のタイル博物館」からお目見えのタイルでしたね
手描き・・・じゃないんじゃないかなあ。手描きのもあるでしょうけど、産業革命のおかげで大量生産もできたと思うしねえ

投稿: マナ | 2009年5月13日 (水) 21時44分

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