モザイク建築ラビリントス

2009年6月 6日 (土)

vol22.あたたかなモザイク壁画―『タイルの本』08年11月号より

「このモザイク壁画は日本のモザイクとしては1、2を争う傑作である。」という一文で始まる、ホテルロビーの大きな壁画を今日はご紹介します。

大きさは、約60㎡ ・・・と言っても、果たしてどれくらい大きいのか、ちょっと想像がつきませんよね。

全景はこんな感じ

0811

大きいですねえ そして、なんだかとても楽しげで、あたたかい感じのするモザイク壁画だと思いませんか??

では、ちょっと近寄って、部分を見てみましょう

0811_2

雑誌掲載の写真だと、色味がもっと鮮やかで、力があります。

モアイ像みたいなお顔と、鮮やかな発色が、なんだかほっこりさせてくれます

0811_3

コレは・・・この右側の、顔のあるコレは何なんだろうか 

なーんか、かわいくってイイですよね

部分を見たあと、もう一度全景写真を見ると、この1個1個のちらばっている柄はどんなのなんだろう??と気になってきますよね

この壁画があるのは、名古屋のウェイステンナゴヤキャッスルホテルという所。

07年に改装で、このモザイクの前に新たな壁を設置したそうで、残念ながら、今この壁は実物を見ることができないんです~

でも、「トルコのイスタンブールにあるアヤ・ソフィア大聖堂はイスラム教徒の支配を受けたとき、キリスト教の図像を描いたガラスモザイクが・・・漆喰で塗りつぶされた。しかし後年漆喰壁を取り除いて、いくつかのモザイクが助け出された。壁に覆われていても再び日の目を見るチャンスはある。」と希望を捨てない筆者です

この壁画の下絵を描いたのは、脇田 和さんという画家

下絵だけではなくて、制作にも積極的に参加、頑張りすぎて体調を壊すほど没頭したそうですよ。すごい情熱です

作家と制作メンバーの情熱が込められて、「1、2を争う傑作」と言われる、魅力ある作品が生まれたのでしょう

いつかまた、ロビーに再登場して、ホテルの「顔」となる日がくるといいなあ。。。

本日のブログ:『タイルの本』08年11月号「モザイク建築ラビリントス⑧ウェスティンナゴヤキャッスルホテルロビー壁画/モザイク作家・喜井豊治氏」より抜粋・引用

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2009年2月 8日 (日)

Vol.13 モザイクの魅力、ここにあり。

「この建物にモザイクがあることを知っている人が何人いるだろう。」

今日は、こんな一言で始まる記事をご紹介します。

「この建物」とは、東京都中央区にある八重洲ダイビルです。

0810_2 こちら、入り口部分。

ここにもモザイク部分が写り込んでいます。が

うーん、なるほど これは言われなければわからないですよね

「八重洲ダイビル」という看板の上、プランターが植えてあるその背景が、本日の主役のモザイク部分になります

1階の各店舗の窓の上、写真と同じ空間に、モザイクが張り込まれているんだそう。

「モザイク画」というと、なんとなーく、色鮮やかなものをイメージしてしまう・・・のは私だけでしょうか。

以前、このブログでも紹介しました Vol.7 キモノなタテモノ なんかは、まさに、「モザイク画!」っていう感じがするので、それに比べると、ちょっと地味かなあ・・・なんて思ってしまいますが。

でもでも、実は。

このビルこそ、モザイクをモザイクたらしめている「テッセラ」(モザイクに使われる材料の一片)の表情を、いちばん魅力的にみせる作られ方をしているんですね。

0810_3 「テッセラに鮮やかな色がついているとテッセラ自体よりも色のほうが見えてくる。そこで思いつくのはモノクロのテッセラのみを用いて作ることである。色がなくても、テッセラの形、大きさ、厚み、目地の幅、目地の動き、凹凸など、表現要素には事欠かない。」

なるほど、そう言われてみれば、確かに。

一見の派手さはないですが、よくよく見ると表情のおもしろさが、色鮮やかなものよりもよくわかるような気がしますね

でも、「デザイン」や「色味」以外でも、こんなにも(テッセラの形、大きさ・・・以下、同上)たのしめる部分があるなんて、オドロキというか、人生トクした気分

「モザイクの見方」を通して、他のものの新しい見方もおしえられるような気持ちです

本日のブログ:2008年10月号『タイルの本』「モザイク建築ラビリントス⑦八重洲ダイビル-白のヴァリエーション モザイク作家・喜井豊治氏」より抜粋・引用

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2008年12月22日 (月)

vol.7 キモノなタテモノ

まずは、この圧巻のガラスモザイクの天井をご覧ください084_2

オレンジ黄色ベースで、温かみもあって、見ているとなんだかワクワクしてくるような元気の出るようなほんとうに素敵な天井ですよね・・・

こちらは東京の日本橋にある近三ビルという建物です。

本日は2008年4月号からの記事をピックアップ。4月号の表紙になっているのもこの近三ビルです。

ところが、このビル、内装はこんな目の覚めるような鮮やかな色彩なんですが、

外観は意外にもこんな感じなんですね~084_3

四角くて、窓がバーッとあって。装飾らしいものは一切なし。

このコントラストは何?そして、あのモザイクは何を描いている??と、記事の執筆者は考えたんです。そして行き着いた、こんな気づき

「布地の柄みたいだなあと思って気がついた。もともと近三ビルは森五商店の東京支店として建てられたもので、森五商店は近江の呉服屋である。補修前の外壁は黒褐色。そして内側に黄色とオレンジの天井。これは着物ではないのか。渋い色の着物の内側に華やかな裏地を付けた着物というのがデザインコンセプトなのではないだろうか。」

これを読んだときは、「へえ~~~~~」と感じ入ってしまいました。

着物を建物で表現したなんて、なんて粋なんでしょう

さらに執筆者は、この天井から、モザイクの魅力を語っています。

曰く、モザイクはテッセラ(モザイクに使われる材料の一片)を組み合わせて表現するもので、その表現は絵画的なデザインの楽しさ美しさだけでなく、そのテッセラの様子そのものがモザイクの醍醐味になる、ということ。

「モザイクにはモザイクにしか表せない世界がある」。

すごく、モザイクに対する愛が伝わってきますよねー。

モザイクの作品を見る姿勢がしゃんとする気持ちです。

本日のブログ:2008年4月号「タイルの本」モザイク建築ラビリントス①「近三ビル―テッセラの愉悦」モザイク作家・喜井豊治 より抜粋・カッコ内は全て引用

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2008年11月15日 (土)

Vol.2 ライオンビヤホール銀座7丁目店

ビヤホール・・・これから寒くなるっていうのに、ちょっと季節はずれな言葉でしょうか

でも、冬のビールも美味しいですよね

こんなステキなところで飲んだら、ビールの美味しさも倍倍増しそうなのが、ライオンビヤホール銀座7丁目店です。

『タイルの本』2008年5月号では、ライオンビヤホールの大きなモザイク壁画のカラー写真を掲載、昭和9年から「70年以上もの時を経て当時の姿のまま、ひとかけらの欠損もなく現代に辿り着いた」壁画のヒミツと製作経緯が書いてあります。085 085_2

これが、その壁画。

これは、「ズマルト」というガラス素材で出来たガラスモザイクだそうです。

「ここまで完成度の高い自然主義的な写実のモザイク壁画は日本には少ない。」(以上カッコ内本文より引用)と言うほど

私も、『タイルの本』に掲載されたのを見てから実際に行ってみました

写真でも「きれいだな」と思ったんですが、行ってみると、もう、写真以上でした!!

大壁画はもちろん、店内全体、タイル・モザイク画がたーーーーくさんなんです。

天井は高く、何しろ昭和9年建築という日本には珍しい「年代モノ」の空間に満ちるのは、昭和レトロな雰囲気。

ビールはもちろん、料理もとってもオイシイのですお値段も、そんなに高くはありません。(ソフトドリンクもありますので、お酒なしでも、存分に楽しめますよ

空間に生きるモザイク建築を体感しに、ぜひぜひ、お出かけください

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本日のブログ:『タイルの本』2008年5月号「モザイク建築ラビリントス②ライオンビヤホール銀座7丁目店~日本のガラスモザイク事始め/モザイク作家・喜井豊治氏執筆)より抜粋・引用

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