タイルレポート

2009年6月16日 (火)

vol.23 エコなしっくいタイル-『タイルの本』09年1月号より

今、「エコ」という言葉を聞かない日は1日もないのでは?と思うくらい、環境問題がクローズアップされていますね。

というわけで、今日は地球と人にやさしいエコタイル、しっくいのタイル Limix(ライミックス)の記事をご紹介します

まずは、しっくいタイルの施工例写真をご覧ください

091

091_2

しっくいのやわらかな質感が伝わるでしょうか・・・???

さて、しっくいと言えば、「塗るもの」というイメージですが、どうやってタイルにしているんでしょう?

「原料粉体を真空状態の中で1c㎡当たり2tという高圧で形成しているため、物理的には粉体同士が密着した高密度な形成体として固まっています。原料粉体が漆喰ですから、漆喰壁が年月を経て硬化するのと同じ原理で硬化していきます。硬化が進行すれば元の石灰岩に近づいていくわけです。」(Limixメーカー 田川産業㈱・行平社長のお話)

焼かずにプレス 生産方法もエコです

しかも、原料が自然のもの(石灰石)なので、廃棄されても「産業廃棄物」にならないというのもエコなポイントですね

Limixは2002年に発売を開始して、グッドデザイン特別賞や、日本ものづくり日本大賞での受賞などで評価を受けてきているそうです。

さきほどの施工例写真は、先のものが個人宅、あとのものは九州のJR伊万里駅トイレ。

本誌にはほかにも、ガソリンスタンドやショップ、割烹料理屋などに使用されているようすの写真が掲載されています

ところで、こんな新発想のタイル、どこのどんなメーカーがつくっているの・・・???

つくっているのは、九州は福岡県田川市にあります大正13年創業の漆喰メーカー・田川産業㈱さんというところ。

誰もが知っている大手企業でなくても、東京・大阪・名古屋といった大都市にあるわけではなくても、日本津々浦々、老舗の会社やおもしろいものづくりをしている会社というのは、他にもたくさんありそうですよね~

本日のブログ:『タイルの本』09年1月号「特集 タイルの未来をみつめる― しっくいたいる”Limix ライミックス”のしなやかさ」より抜粋・引用

☆.。・。.★.。・☆・。.★.。・☆・。.★.。・☆
※『タイルの本』は書店では販売していません。
発行元へ直接お申し込みください。
〒162-0843
東京都新宿区市谷田町2-29こくほ21・5F
電話03(5225)6863 FAX03(5225)6477
「タイルの本編集室」
※定価400円(税込・送料別) 年間購読料4,800円(税込・送料込*年間購読がお得です!!)
※当ブログは発行元の了承を得て運営しています。
2009 タイルの本編集室㈱ printed in Japan

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月28日 (木)

vol.21 めじのはなし。―『タイルの本』2008年6月号より

本日は、『タイルの本』08年3月号から連載が続いているコラム「タイルよもやま話」の1編をご紹介したいと思います。

08年6月号の「タイルよもやま話」の見出しは、「ネット貼りと目地」。

コラムニストは、東京新宿にできた日本化成社屋に施された左官職人・挟土秀平さんの仕事に「このような目地の使い方もあるのだ!」と感嘆したという出来事から、タイルの目地に思いを馳せます

ちなみにその左官仕事とは、「カラフルな100角日干し煉瓦に出っ張った目地」というものだそう。見たことないですけど、ちょっとオモシロそう~

タイルの目地は、「タイルのネット貼りや大型化によって、単なる間充材に堕している」となげくコラムニスト。

私は先日、モザイクアート体験をしたのですが、目地を詰める前と詰めた後って、ぜんぜん作品の印象が変わるんですよね~

目地を表情の一部にしている商品もあって、『タイルの本』08年8月号では表紙を飾っています。下参照。(名古屋モザイク工業の「麻の葉」という商品)

この商品は、海外でも人気があるそうですよ

088

あと、「盛り上げた目地」といえば「なまこ壁」ですね。

Photo

この「なまこ壁」も、「漆喰を盛り上げた目地に美的な目的とは別に、防火・防水の機能があることを知り、挟土氏の目地が単なるデザインだけから生まれたものではないことを知りました」ということです。へえ~、昔の人の知恵ですよね~

タイルにも「目地にどのような機能と意匠性を持たせられるか、より真摯な取り組みが火急の要」と語るコラムニストです。

このコラム、1ページの半分という短さながら、ぐっとスパイスが効いていてオススメ

タイルから社会を見、社会からタイルを見る目がやしなわれます

本日のブログ:『タイルの本』08年6月号「タイルよもやま話4」より抜粋・引用

☆.。・。.★.。・☆・。.★.。・☆・。.★.。・☆
※『タイルの本』は書店では販売していません。
発行元へ直接お申し込みください。(当ブログ執筆者へメールも可)
〒162-0843
東京都新宿区市谷田町2-29こくほ21・5F
電話03(5225)6863 FAX03(5225)6477
「タイルの本編集室」
※定価400円(税込・送料別) 年間購読料4,800円(税込・送料込*年間購読がお得です!!)
※当ブログは発行元の了承を得て運営しています。
2009 タイルの本編集室㈱ printed in Japan

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年5月10日 (日)

vol.20 タイルde考古学―『タイルの本』2008年4月号より

タイル考古学とは、「タイルを分類・編年することで遺跡や建造物の年代決定、文化や社会の変化をも解明できる」学問のこと。

日本のタイル考古学の大きな発展に寄与したのが、2003年兵庫県・淡路島の「珉平焼窯跡(みんぺいやきがまあと)」(賀集珉平[がしゅう・みんぺい]が江戸時代後期から始め、1885年[明治18年]からは淡陶社[だんとうしゃ]に引き継がれた窯。明治時代にタイル生産を始めた。)おいて発掘されたタイルたちだそうです。

084

写真の色とりどりのタイルを見ていると、なんだかワクワクしますよね

ここで膨大な出土物が発見されたおかげで、分類と編年が進んだそうです。ちなみに、編年に大きな役割を果たすのは、なんだと思いますか??

タイルのもよう?カタチ?・・・いやいや、実は「裏あし」が編年のキーポイントらしいですよ。「陰の立役者」ならぬ、「裏の立役者」ですね

こうして編年されたタイルが、建築物の建築年代や修理履歴を割り出すカギになる、というわけです。おもしろーい

さて、そんなタイル考古学の視点で見るとおもしろいのが、横浜の山下居留地跡なんです。

今年は横浜港開港150周年にわく横浜。

「開港以来、日本の近代化を語る上で欠かすことのできない地域である」という横浜の山下居留地跡は平成19年に発掘調査が行なわれ、ドイツのビレロイ&ボッホ社のタイルや、裏に「ENGLAND」の刻印があるタイルなどが、ドイツ系やイギリス系の商会館などから多数発見されたとのこと。

084_2

タイルのみならず生活用品も多数出土しており、「この中でもタイルやワインボトルなどは当時日本で生産されておらず、幕末から明治期においては様々な物資がはるばる本国から運ばれ、自国系の商館や邸宅に大切に使用されたことを裏付けるものと言えよう。これらは日本の(・・・中略・・・)近代化の歩みを伝える一方、遠く離れた異国での生活に憩いを与えたタイルではなかろうか。」

本日のブログ:2008年4月号『タイルの本』「特別寄稿 タイル考古学の魅力と意義 兵庫県教育委員会文化財室/深井明比古氏」より引用・抜粋・転載

☆.。・。.★.。・☆・。.★.。・☆・。.★.。・☆
※『タイルの本』は書店では販売していません。
発行元へ直接お申し込みください。
〒162-0843
東京都新宿区市谷田町2-29こくほ21・5F
電話03(5225)6863 FAX03(5225)6477
「タイルの本編集室」
※定価400円(税込・送料別) 年間購読料4,800円(税込・送料込*年間購読がお得です!!)
※当ブログは発行元の了承を得て運営しています。
2009 タイルの本編集室㈱ printed in Japan。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年1月 5日 (月)

Vol.9 ヒートアイランドにクールアイランドタイル★

真冬のさ中に季節感のないタイトルで恐縮ですが・・・

今日は、昨今、都市で問題になっている「ヒートアイランド現象」に効くタイルとして注目度大の「クールアイランドタイル」についての記事をご紹介いたします。

そもそも、ヒートアイランド現象って何というお話ですが。

カンタンに言うと、都市というのは、道路(アスファルト)やビルに囲まれていますよね。

それで、アスファルトというのは熱の吸収率が非常に高く

直接道路に太陽が当たるだけでなく、ビルの壁面に降り注ぐ太陽熱も反射されて、なんと道路に向かい、道路に吸収されちゃいます。

そして都市の温度はさらに上昇、空調が強くなってCO2の排出量も増え・・・という悪循環をもたらす「ヒートアイランド現象。」なんです。

そこで、名古屋工業大学・岩尾教授はこのヒートアイランド対策を研究

その結果生まれたのが、クールアイランドタイルです。0810_2

「従来のタイルの太陽光反射特性としては、太陽光は路面に向かって反射され、路面を加熱しますが、クールアイランドタイルでは、入射する太陽光はタイル表面に形成された反射角で天空(宇宙)に向けて反射されます。」

太陽光を道路に反射するんではなく、天空に向かって反射する。天空に向かって反射できるよう、タイル表面はギザギザの波形になっており、しかも、そのギザギザ具合は、「日本の様々な日照条件の中で最適な効果が得られるように設計されている」んだって~

すごい

ちなみに見た目はこんな感じ。0810

こちらでもっと綺麗な画像が見られます。)

この画期的な「クールアイランドタイル」は、いち企業がその技術を独占するのではなく、地場産業全体で技術を共有して欲しいとの大学側の意向があり、岐阜県のタイルの組合などに所属する計37社が集まって、「美濃焼 クールアイランドタイル」という名前で地域ブランドとして誕生したそうです。

まさかタイルが、地球の温暖化や、ヒートアイランド現象の抑制に一石を投じるとは・・・ですよね。

ジワジワと広がりを見せていけば面白いですね

本日のブログ:2008年10月号『タイルの本』「特別レポート クールアイランドタイルいよいよ始動!美濃焼クールアイランドタイル振興会会長・宮川憲太郎氏に聞く」より抜粋・カッコ内は全て引用

☆.。・。.★.。・☆・。.★.。・☆・。.★.。・☆
※『タイルの本』は書店では販売していません。
発行元へ直接お申し込みください。(当ブログ執筆者へメールも可)
〒162-0843
東京都新宿区市谷田町2-29こくほ21・5F
電話03(5225)6863 FAX03(5225)6477
「タイルの本編集室」
※定価400円(税込・送料別) 年間購読料4,800円(税込・送料込*年間購読がお得です!!)
※当ブログは発行元の了承を得て運営しています。
2008 タイルの本編集室㈱ printed in Japan。

| | コメント (4) | トラックバック (0)